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基礎から英文法をマスター
Day 25
数の形容詞、allとmostとno、everyとeach(形容詞)
今回も数の意味を表す形容詞についてです。
all、most、noの形容詞の基本的な使い方についてふれます。
また、everyとeachの違いについてもふれていきます。
1「all」、「most」、「no」(全て、たいてい、少しもない)
まずは「all」の使い方からふれていきます。
All people are not happy.(全ての人々が幸福ではありません。)
The teacher wrote all papers.(その先生が全ての論文を書きました。)
「all」は単数と複数のどちらにも使うことができます。類似する意味では「every」がありますが、これは単数にしか使えません。
意味は複数であっても、単数にして使います。
The teacher wrote every paper.
「all」と「every」の意味は似ていますが、見方に違いがあります。「all papers」は、「すべての論文」というように、ひとまとまりとして考えます。
それに対して「every paper」は「論文という論文」というように、1つ1つの論文を考えます。「every」の意味については、次の「2」のところで詳しくふれていきます。
Everything will be all right.(万事うまくいくでしょう。)
上の「all right」は「申し分ない」という意味です。
また、That's all. は「以上です」や「それだけです」という意味を持っています。これは相手に話すことを終えるときに使うことができます。
次は「most」の使い方についてふれていきます。
名詞の前に置いて使います(形容詞として)。
Most people think so.(たいていの人々はそう考えます。)
上の「most」は、漠然とした「たいてい」や「多くの」という意味です。
この「most」を次のように、「of」と一緒に使うこともできます(代名詞として)。
Most of the girls like movies.(ほとんどの女の子は映画が好きです。)
この「most」は、「~のほとんど」や「~の大部分」というようにある程度特定した意味になります。「of」を使い、「あるものの中から」という意味になるからです。
そしてその「あるもの」というのは、ある程度話し手に知られていることになります。
「of」の後の名詞には「the」をつけます。
しかし、「them」や「us」などの代名詞が続いている場合は「the」をつけません。
次はその例になります。
Most of them like movies.(彼らのほとんどは映画が好きです。)
動詞の形は「of」の後の(代)名詞に一致させます。
たとえば上の例文で、「girls」は複数なので動詞は「like」となっています。
次は「no」の使い方についてです。
これも名詞の前においてつかいます(形容詞として)。
He has no sisters.(彼には姉妹が1人もいません。)
She gave no answer.(彼女は何の返答もしなかった。)
上のように、「no」は「少しもない」という意味で全てを否定します。これを「全体否定」といいます。
It's no joke.(決して冗談ではありません。)
I'm no fool.(決してバカではありません。)
上のように「no」は「決して~でない」という意味も表します。
たとえば、It's not joke. は単に「それは冗談ではありません。」という意味ですが、It's no joke. は少しおおげさに言うことになります。

2「every」と「each」(「あらゆる」と「各々」)
どちらも単数名詞の前において使います。意味的に複数ですが、単数として扱います。(複数名詞は単数名詞に変えて使います。)
前の「1」でふれた「all」は「ひとまとまりの全て」を意味しますが、「every」も同じ「全て」を意味します。しかし、その中の1つ1つを念頭に入れます。
「every」は「each」の意味も持っていますが、「each」のほうがより個々に考えます。
①He presented a diploma to every student.
(学生全員に卒業証書を渡した。)
②He presented a diploma to each student.
(学生めいめいに卒業証書を渡した。)
①は全ての学生に卒業証書を渡したという意味で「all」に近いです。
(=He presented diplomas to all the students.)
それに対して、②も全ての学生に渡したという意味では同じですが、個々の学生の顔を見ながら渡したという意味が強くなります。


Not every man can be rich.(誰もが金持ちになれるわけではありません。)
She numbered each paper.(彼女は1枚1枚にページ番号をつけました。)
上のように「all」、「every」、「each」の3つの意味は全体を指します。
ただし「every」と「each」は個々のものを考えに含みます。
また「every」には「あらゆる」という意味があるので、比較的数の多いものに使います。それに対して数の少ないものには「each」を使います。
そこで、あるものが2つしかない場合は、「each」を使うことになります。2つのものに多数の意味が強い「every」は、使えません。
ところで、「every day」は「毎日」、「every week」は「毎週」という意味ですが、「every」に数詞を続けて「~ごとに」という意味で使うことができます。
このときの名詞は複数形になります。
every four days(4日ごとに)
every five hours(5時間ごとに)
every few days(数日ごとに)
He comes every few days.(彼は数日ごとに来ます。)
Every dog has his day.は、「誰にも得意の時代がある。」という意味のことわざです。
(「everybody」などの複合語、及び「each other」については基礎からの英語学習Day49を参照してください。)

most の使い方について
問題数:7問
選択式問題の解説

every とeach 及びall の使い方について
問題数:5問
選択式問題の解説
今日のレッスンはこれで終わりです。
お疲れ様でした。
