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基礎から英文法をマスター
Day 13
義務のhave toと義務、推量のmust(助動詞)
今回は義務を表すhave toについて見ていきます。
また助動詞mustについてもその義務と推量を表す用法についてふれていきます。
1「have to」
しかし「have to」には義務の意味でも、社会的または一般的な義務の意味があります。
また「have to」は、「have」と「to」の2語で、助動詞的に使われます。
型は<主語+have to+動詞の原形>で、「have to」の後に動詞を続けるだけです。
この「have」ですが、主語が三人称単数ならば「has」に変えます。
I have to take an exam.(私は試験を受けなければなりません。)
We have to go out.(でかけなければならない。)
She has to get up early.(彼女は早くに起きなければならない。)
「have to」は助動詞のように使いますが、本来の助動詞ではありません。
そこで否定文や疑問文では、作り方が一般の動詞と同じになります。
次は過去形の例です。
過去形は「had to」になります。
I had to do this work at once.
(私はこの仕事をすぐにやらなければならなかった。)
He had to help his mother yesterday.
(彼は昨日母親を手伝わなければならなかった。)
(参照:have toについての詳細は、法助動詞(7以降)。)
「had to」は「have(has) to」の過去形です。「have(has)」は、どちらも「had」に変化します。
また未来をあらわす場合は、「will」を使います。
「have (has) to」は、「will have to」になります。意味は「~をしなればならないでしょう」です。
2「don't have to」(have toの否定形)
否定文では一般の動詞として使うことになります。そして意味は「~をしなくてもいい」になります。
You don't have to work very hard.
(そんなに一生懸命働かなくてもいいですよ。)
She doesn't have to explain this.
(このことを彼女は説明する必要がありません。)
「~をしなくてもいい」という意味は「need not」と同じです。
「need」は動詞と助動詞の双方で使われますが、助動詞の「need」は否定文と疑問文にしか使われません。
それでも動詞として使われることが多く、助動詞としてはあまり使われません。
(参照:needの詳細については、法助動詞(9)。)
3「Do you have to」(have toの疑問形)
Do I have to work next Sunday?
(次の日曜日は仕事をしなければなりませんか。)
Do we have to get up early tomorrow morning?
(明日の朝は早起きをしなければなりませんか。)
Did they have to wait very long?
(彼らはそんなに長く待たなければならなかったのですか。)
「have to」の間に「only」を加えた「have only to」は、「~をしさえすればいい」という意味になります。
You have only to stay here.
(あなたはここにいさえすればいい。)

4「must」
「have to」と意味が似ていますが、それとは違い、主観的な義務の意味があります。
そこで、外からの要因による義務には「have to」、自身の義務には「must」を使うことになります。
たとえば、髪がのびて切らなければならないと考えている場合は、「must」を使うことになります。
We must wait our turn.(順番を待たなければならない。)
[turn = 順番]
My car is very dirty. I must clean it.(車がひどく汚い。洗わなければ。)
(参照:mustの義務についての詳細は、法助動詞(6.1.)。)
「must」の否定形は「must not」ですが、「~をしてはならない」という強い否定になります。これは「禁止」の意味です。
You must not smoke here.
(ここでタバコを吸うことは禁止です。)
You must not break your promise.(約束を破ってはならない。)
[break one's promise = 人の約束を破る]
これに対して「don't have to」は「~をしなくてもいい」というように、「不必要」の意味をあらわす違いがあります。
また「must」には「have to」と違い、過去形や未来表現がありません。語形変化がないので、普通は現在のことにしか使われません。
時制の一致で「must」を過去形にしなければならないような場合でも、そのまま「must」を使います。(時制の一致については 基礎からの英語学習 Day50 でふれていきます。)
5「must」(推量)
この場合「must be ~」の型であらわすことが多いです。「be」の後には、形容詞などを置きます。
He must be very old.(彼はとても高齢にちがいない。)
She must be tired.(彼女は疲れているにちがいない。)
(参照:mustの推量についての詳細は、法助動詞(6.2.)。)
「must」の後には、「be」を続けることが多いですが、「状態」をあらわす動詞が続く場合はあります。
You must know it.(あなたはそれを知っているに違いない。)

義務や必要のhave to について
問題数:9問
選択式問題の解説

推量のmust について
問題数:5問
選択式問題の解説

have toの表現について(その1)
問題数:5問
記述式問題の解説

have toの表現について(その2:否定と疑問)
問題数:5問
記述式問題の解説

mustの義務の表現について
問題数:5問
記述式問題の解説

mustの推量の表現について
問題数:5問
記述式問題の解説
今日のレッスンはこれで終わりです。
お疲れ様でした。
