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4.2. 遠い未来
4.2.1. willの未来表現
 遠い未来を表すwillは、近い未来が表す「現在に存在する出来事の原因や計画」の意味を持たない。これは、その場においての話し手の思いや判断から生じさせる未来の出来事といえる。

 (9)
  a. You will feel better after this medicine.
   (この薬を飲んだら気分がよくなりますよ。)
  b. It will rain tomorrow.
   (明日は雨でしょう。)

 (9a)は話し手の判断や期待を表している。
 (9b)は、単なる話し手の予測ということができる。このwillについて図にすると次のようになる。


(10)



 上の図で赤い丸は未来の出来事を表すが、これについては近い未来も同じである。しかし、近い未来のように話し手の心境を表す青い軸は現れない。つまりwillとは現在とのつながりを持たない、話し手のその場においての思いなのである。


時間感覚カット


 ここでbe going toと比較することで、より理解が深まる。

 (11)
  a. It will rain tomorrow.
   (明日は雨でしょう。)
  b. It is going to rain tomorrow.
   (明日は雨が降りそうです。)

 (11a)は先に出したwillの例だが、(11b)はbe going toの未来表現のところで出した例である。双方の日本語訳を見てだいたいの相違が感じられると思う。さらに双方を図にして比較する。

(12)
a. It will rain tomorrow.




b. It is going to rain tomorrow.




 上の図で、双方の相違は現在とつなぐ話し手の心境があるかどうかである。このとき双方の例を話し手が発話する状況を考えた場合、(11b)のIt is going to rain tomorrow. では、発話の時点において空が曇っていたりするような、雨が降り出しそうな状況があることになる。
 また、空の状況を見なくてもすでに天気予報を聞いていて、そこから判断しているとも考えることができる。
 
 それに対して、(11a)のIt will rain tomorrow. では、単なる話し手の判断や予測から発話している。


時間感覚カット






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