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Day 57
−現在完了2−
 今回は現在完了の続きになります。経験と継続を表す用法についてふれていきます。

経験(その1)

   現在完了の経験は、現在完了の用法の1つです。
 経験とは、「(今までの間に)〜へ行ったことがあります」や、「(今までの間に)〜をしたことがあります」などのように、現在までの間に何らかの出来事が起こったかどうかを表します。

 I have eaten frog twice.(蛙を食べたことが2回あります。)
 I have played tennis at the Wimbledon courts only once.
 (ウインブルドンで一度だけテニスをしたことがあります。)

 蛙を食べたのも、テニスをしたのも明らかに過去の時点です。しかし話し手は、それらを現在から眺めているような感じで話します。


 経験を表すのに「ever」、「never」「often」、「once」などが使われます。
 「ever」は訳しづらい場合もあるので、日本語には訳さないこともあります。


 Have you ever been to Italy?
 (今までにイタリアに行ったことがありますか。)
 Yes, I have been to Italy.(はい、私はイタリアへ行ったことがあります。)

 上のように「〜へ行ったことがあります」を表す場合は、「been」を使います。これは「行く」という意味の「go」の過去分詞「gone」を使うと、「行ってしまった」という意味になってしまうからです。(このことについては、前回のDay56の「4」を参照してください。)


 「〜へ行って戻ってきた」という意味は、完了・結果の用法になりますが、この場合も「been」を使います。このように「been」には、2つの意味があります。
 
 I have been to Kyoto.
 (私は京都に行ったことがあります。/私は京都に行って来ました。)






経験(その2)

   現在完了の経験について、疑問文にするには「Have you ever」に過去分詞を続けて使います。「1」の Have you ever been to Italy? は、この例になります。

 Have you ever seen Mt. Fuji?
 (あなたは今までに富士山を見たことがありますか。)
 Yes, I have seen Mt. Fuji.(はい、私は富士山を見たことがあります。)

 Have you ever read this book?(あなたはこの本を読んだことがありますか。)
 Yes, I have read it several times.
 (はい、私はその本を数回読んだことがあります。)

 Have you ever played golf?
 (あなたは今までにゴルフをしたことがありますか。)
 Yes, I have often played it.(はい、私はよくゴルフをしています。)






 「before」は過去の時点を示しますが、意味は単に「前に」というだけで明確な時点は示していません。漠然としている過去になるので、現在完了と一緒に使うことができます。
 
 I have seen you before.(前にあなたに会ったことがあります。)

(現在完了の経験用法については、英語の時間的感覚(3.1.2.3)を参照することができます。)








英文法の休息








継続(その1)

   現在完了の継続とは、ある過去の時点から出来事が継続している状態を表します。そこで、動詞も継続(状態)を表すものを使います。たとえば「know」、「have」、「live」、「like」、「keep」などがあります。それは、動作を表す動詞を現在完了で使うと、完了・結果を表してしまうからです。

 I have known him since he was a child.
 (私は彼を子供の時から知っています。)
 I have not seen him since last year.(彼を去年からずっと見ていません。)
 She has remained abroad since.(彼女はその後ずっと外国にいます。)

 上で使われている「since」は、ある過去の出来事の始まり(起点)を指します。1つ目の接続詞の他に、2つ目の前置詞(名詞の前に置きます。)や、3つ目の副詞としても使います。3つ目の文尾におかれている「since」は副詞になりますが、since then(その時以来)という意味です。


 She has been sick in bed for five days.
 (彼女は5日間、病気で寝ています。)
 I have lived here for three years.(私はここに3年前から住んでいます。)

 上で使われている「for」は、起点ではなく「期間」を表します。「for」の後には、「名詞」を続けます(「for」は前置詞のため)。


 現在完了の継続用法では、その継続を表すために「since」や「for」がよく使われます。


 「since」の時間的流れを図にすると次のようになります。
 たとえば I have smoked since I was a university student.「私は大学生の時からずっとタバコを吸っています。」を例にしてみます。






 「since」は起点を示し、そこから現在まで継続していることになります。
 
 
 また、「for」の時間的流れは次のようになります。
 たとえば I have lived here for three years.「私はここに3年前から住んでいます。」を例にしてみます。







 「for」は期間だけを示します。
 現在完了は現在から眺めた感じになるので、その期間は現在からスタートします。


 「for」が表すのは「〜の間」というように期間になります。しかし、現在完了は現在から見た過去のことなので、「何年前から」というようにも訳すことになります。これは日本語訳にしづらいことの1つです。


 次は比較をするために、過去形で使う「for」について見てみます。
 たとえば I smoked for ten years.「私は10年間タバコを吸っていました。」は、単なる過去のことなので、現在は吸っていないことになります。







 「for」が表す10年間は、現在と接していません。
 そこで過去の時間帯において、「どこかの10年間」ということになります。






継続(その2)

   現在完了の継続用法について、疑問文にするには「How long」を使います。
 たとえば、ある人が函館に3日前から旅行に来ていて観光の最中だとします。そこに「どのくらい函館に滞在していますか。」と聞く場合は次のようになります。
 
 How long have you been in Hakodate?

 その答えとしては、次のようになります。
 
 I have been in Hakodate for three days.
 (私は函館に3日前から滞在しています。)


 また、聞くときが水曜日だとしたら、次のようにもなります。
 
 I have been in Hakodate since Sunday.
 (私は日曜日から滞在しています。)


 観光客に聞くときは、当然観光客は函館に滞在している最中なので、現在までの継続している状態になります。


 How long have you been in London?
 (どのくらいロンドンに滞在していますか。)
 I have been in London since July.
 (私はロンドンに7月から滞在しています。)

 How long has he lived in Japan?(彼は日本にどのくらい住んでいますか。)
 He has lived in Japan for ten years.
 (彼は日本に10年前から住んでいます。)


 現在完了の継続で使う動詞は、継続(状態)を表す動詞です。「動作」を表す動詞でこの継続を表すためには、次回でふれる「現在完了進行形」を使います。

(現在完了の継続用法については、英語の時間的感覚(3.1.2.2)を参照することができます。)




レッスンの確認問題
 このレッスンにおいて、確認をするための問題です。余裕がありましたら、チェックしてみてください。


現在完了の経験または継続について
問題数:9問


 





ワンランク上の練習問題
 記述式の練習問題です。半角英数字で解答してください。


現在完了(経験・継続)について
問題数:5問


 



今日のレッスンはこれで終わりです。
お疲れ様でした。












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