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4.1. 近い未来
 未来表現には近い未来と遠い未来の区別がある。双方とも未来に生じる出来事について表すことには変わりがないが、話し手の心境から形式を選択することになる。このことはちょうど過去形と現在完了の形式選択にも類似しているといえるが、異なるのは未来表現が厳格に区別されていないことである。
 そこで、現在完了では特定の時を表す副詞を続けることができないが、未来表現では形式に関わらず続けることが可能である。このことは、過去とはすでに過ぎ去り確定した時間帯であるのに対して、未来とは不確定な時間帯のためである。


 ところで、近い未来と遠い未来とは、意味の上でどのような違いがあるのだろうか。
 これを簡単に言うと、近い未来とは未来に生じる出来事のための「原因や計画を現在において確認できる」ことを言い、遠い未来とはそのような原因や計画が現在になく、いわば「その場の思いつき」と言うことができる。ここで、近い未来について図にすると次のようになる。


(2)



 上の図で赤い丸は出来事を表すが、その出来事は未来のことなので現在よりも右側に置かれる。青い軸は話し手の心境を表しているが、これは現在に原因や計画があるために、未来の出来事との心境的なつながりを表していることになる。この青い軸の意味について、詳細は次に述べていくことにする。


時間感覚カット






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