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3.1.2. 継続
 これは、ある出来事が現在まで継続して生じていることを表す用法である。

 (10)
  a. We have lived in Hakodate for five years.
   (私たちは函館に5年間住んでいます。)
  b. The house has been empty for ages.
   (その家は長い間、空き家です。)

 (10a)は5年間住んでいることを表すが、この5年間とは現在から考えての期間である。
 また(10b)でも長い間空き家であることは、現在までの長期間を意味している。
 
 上の2例ではfor句を用いているが、このfor句は「期間」を表す副詞である。そこで日本語では5年間のように「〜間」と訳されやすいが、現在完了形ではこの期間を現在まで伸ばすことから「〜前から」と訳すほうが適切であることも多い。特に(10a)はそれが相当し、実際の日本語訳では「私たちは函館に5年前から住んでいます。」としたほうがより英語の現在完了形に適している。


 また、継続の用法ではその継続性ゆえに期間を表すfor句が用いられやすいが、他にsinceも用いられやすい副詞である。
 sinceは「〜以来」というように、「起点」を意味するからである。そして出来事が生じた時点を起点として、現在まで継続している時間的幅を表すことになる。
 ここで現在完了形の図をもう一度示してみる。

(11)



 上は先にも示しているが、赤い丸は出来事を表し、青い軸は話し手の心境を表している。
 しかし、赤い丸については継続の用法から、次のようにも表すことができる。

(12)



 上の図で青い軸は話し手の心境を表していることに変わりはないが、赤い軸は出来事が過去に生じたところから現在まで継続していることを表している。このように継続の用法では上のようにすることもできる。


時間感覚カット






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