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Day 61
−使役動詞−
 今回は使役動詞についてです。let、make、have、getを使った使役の用法についてふれていきます。

「let」の使役(使役動詞その1)

   「let」を使って使役を表すことができます。この使役とは「(人)に〜をさせる」という意味のことをいいます。
 型は<let+目的語+原形不定詞(動詞の原形)>で、「let」の後に目的語(この場合は普通「人」をおきます。)を続けてから、動詞(そのままの形)を続けます。これで「(目的語)に(原形不定詞)をさせる」という意味になります。

 I'll let him do so.(私は彼にそれをさせます。)
 I'll let you know when I get home.
 (私が家に着いたら、あなたに知らせます。)
 He doesn't let her drive.(彼は彼女に運転をさせません。)





 「's」のついた「let's」は「let us」を短縮したものです。これは勧誘を表します。後に動詞の原形を続けて使いますが、使役の「let」とは違います。区別する必要があります。
 
 Let's play golf.(ゴルフをしましょう。)
 Let's go for a drive.(ドライブに行きましょう。)


 使役として使う場合は、次のようになります。
 
 Let us know if you pass the exam.
 (試験に合格したら知らせてください。)






「make」の使役(使役動詞その2)

   「make」を使役を表すために使うことができます。型は「let」と同じように考えることができます。

 She made her sister clean the room.
 (彼女は妹に部屋の掃除をさせました。)
 What made you think so?(何があなたにそう思わせたのですか。)


 「let」には「本人の希望に応じて」や、「許して」という意味があります。しかし、「make」には「本人の意思には関係なく」や、「強制的に」という意味があります。
 したがって「〜をすることを許す」というように、強制の意味がないことを含む場合は「let」を使うことになります。


 ところで、目的語の後に置かれる動詞(原形不定詞)の代わりに、「形容詞」を続けると「ある状態にさせる」という意味になります。

 The news made me happy.
 (そのニュースは私を楽しくさせました。)
 Rumors about her rudeness made her angry.
 (彼女の失礼さについてのうわさが彼女を怒らせました。)


 目的語の後に「過去分詞」を続ける場合もありますが、特別で限られます。
 
 I made myself understood in English.
 (自分の考えを英語で通じさせた。)


 また、受動態にする場合は「to」を加えて使います。たとえば次の例を見てください。
 
 She made her sister clean the room.
 (彼女は妹に部屋の掃除をさせました。)

 上の例を受動態にすると、次のようになります。
 
 Her sister was made to clean the room by her.
 (彼女の妹は彼女によって部屋の掃除をさせられました。)


 「1」の「let」は、「make」と異なり受動態にすることができません。もしもこの「let」を受動態にしたい場合は、「be allowed」や「be permitted」を代わりに使います。
 
 She was not allowed to drive.
 (彼女は運転をすることを許されなかった。)








英文法の休息








「have」の使役(使役動詞その3)

   「have」を使役を表すために使うことができます。
 「have」の後には目的語が続きます。その目的語の後には、動詞の原形(原形不定詞)を置きます。

 I had my brother paint the wall.
 (私は弟に壁のペンキを塗らせました。)
 We had him report.(私達は彼に報告をさせました。)


 「have」の使役にも、「make」と同様に強制の意味があります。「make」よりは弱い強制ですが、普通は目上の人が目下の人に使います。


 ところで、目的語の後に「過去分詞」を続けて使うこともできます。これは、サービスなどを受けるために「(頼んで)〜をしてもらう」という受動的な意味を含みます。

 I had the wall painted.(私は壁を塗ってもらった。)
 I had a suit made.(私はスーツを作ってもらいました。)
 I had my hair cut.(私は髪を切ってもらいました。)

 上の例は「(頼んで)〜をしてもらう」という意味の他に、「〜をさせる」というように「強制」の意味に解釈することもできます。どちらの意味になるかは文脈で判断します。


 さらに上と同じ「過去分詞」を使う型のままで、「〜をされた」というように「被害」の意味を表すこともできます。
 「使役」の意味なのか、それともこの「被害」の意味なのかについての判断は文脈によります。
 
 I had my car stolen.(私は車を盗まれました。)


 上のように、「have」は意味的に「受動」を表すことができますが、文の型としての受動態はありません。つまり「be動詞+ had」のような使い方はありません。






「get」の使役(使役動詞その4)

   「get」は使役動詞とは異なりますが、使役を表すのに使うことができます。
 しかし、目的語の後には動詞の原形(原形不定詞)ではなく、「to+動詞の原形(to不定詞)」を続けます。したがって、この場合の型は<get+目的語+「to+動詞の原形(to不定詞)」>になります。

 We got the doctor to come.(私達は医者に来てもらった。)
 I got her to stop smoking.(彼女に喫煙をやめさせました。)


 「get」の使役は口語的です。
 しかし上のように、「努力をして〜をさせる」という意味が含まれます。


 また、「過去分詞」を「to+動詞の原形(to不定詞)」の代わりに続けて、「〜をしてもらう」という意味でも使うことができます。
 
 I got my shoes polished.(私は靴を磨いてもらいました。)
 I got this letter translated into English.
 (この手紙を英語に訳してもらいました。)


 この「get〜過去分詞」も口語的です。
 
 
 また、「被害」の意味を表すこともできます。これも過去分詞の受動的な意味から起こります。
 
 I got my left leg broken while I was skiing.
 (スキーをしている間に左足を折りました。)


 ところで、「help」を使って使役を表す場合もあります。
 「help」は「手伝って」という意味ですが、目的語の後には動詞の原形(原形不定詞)と、「to+動詞の原形(to不定詞)」の両方を使うことができます。
 
 She helped her mother (to) water the garden.
 (彼女は母が庭に水をまくのを手伝いました。)




レッスンの確認問題
 このレッスンにおいて、確認をするための問題です。余裕がありましたら、チェックしてみてください。


使役動詞について
問題数:8問


 





ワンランク上の練習問題
 記述式の練習問題です。半角英数字で解答してください。


使役動詞(let, make)について
問題数:5問



使役動詞(have)について
問題数:5問


 



今日のレッスンはこれで終わりです。
お疲れ様でした。












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