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Day 35
−場所の前置詞−
 今回は場所を表すのに使われる前置詞についてです。inとat、on、overとunder、aboveとbelowについて見ていきます。

「in」と「at」(場所の前置詞その1)

   「in」や「at」は前回のように、時の前置詞として使いますが、今回のように場所の前置詞としても使います。「in」には「〜の中に」という意味があり、「at」には「〜で」というように「ある地点」の意味があります。
 
 そこで「彼は庭にいます。」という意味では、彼が「庭の中」にいると考えられるので、He is in the garden. になります。それに対して「彼女はバス停にいます。」は、彼女がバス停という「ある地点」にいると考えられるので She is at the bus stop. になります。
 次は「in」の例です。

 in a box(箱の中に)
 in a room(部屋の中に)
 in the sea(海の中に)

 We played in the park.(私達は公園で遊びました。)


 次は「at」の例です。

 at the door(ドアのところに)
 at the traffic light(信号機で)
 at the end of the hall(廊下の突き当たりで)

 She was at the city hall.(彼女は市役所にいました。)


 上の「at」は市役所の中、外の通り、玄関先などを指します。「in」を使うと、常に市役所の中を指すことになります。


 この他にも「in」には、国や都市など「広い場所」の意味があります。そして「at」には駅や空港など「比較的狭い場所」の意味があります。しかしその広さは実際のものではなく、「話し手の感じ方」によります。たとえば空港は広い場所かもしれませんが、普通は「at」を使います。
 
 I arrived at the airport.(私は空港に着きました。)
 I arrived in England.(私はイングランドに着きました。)


 「into」は「in」と似ていて、「〜の中に」という意味があります。しかし「in」には「位置」の意味があるのに対して、「into」には「〜の中へ」というように「運動や移動」の意味があります。
 「out of」は、「〜から外に」という意味で使うことができます。次はそれぞれの意味の違いを表した例です。
 
 She was in the room.(彼女は部屋の中にいました。)
 She went into the room.(彼女は部屋の中へ入った。)
 She came out of the room.(彼女は部屋から出てきました。)






「on」(場所の前置詞その2)

   「on」は「〜の上に」という意味がありますが、基本は「〜に接して」という意味です。そこで何かの上ではなくて、ただ壁や天井に接している場合でも「on」を使うことになります。

 A book is on the table.(本がテーブルの上にあります。)
 A clock is on the wall.(時計が壁に掛かっています。)
 A light is on the ceiling.(明かりは天井についています。)


 乗り物に乗るときの表現にも使います。その場合は「in」も使われるので、2つには区別が必要になります。
 「on」はバスや飛行機のような公共で大きな乗り物に使います。車やタクシーのような小さな乗り物には「in」を使います。
 
 I got on a bus(plane).(私はバス「飛行機」に乗りました。)
 I got in a car.(私は車に乗りました。)


 降りる場合は、「get on」に対して「get off」を使います。そして「get in」に対しては、「get out of」を使います。
 
 I got off a bus.(私はバスを降りました。)
 I got out of a car.(私は車を降りました。)








英文法の休息








「over」と「under」(場所の前置詞その3)

   「over」には「〜の上に(真上に)」という意味があります。「on」と意味が似ていますが、「over」には「〜の上に」でも、「離れて真上に」という意味があります。また「それを覆うように〜の上に」という意味も含まれます。

 There is the bridge over the river.(川に橋がかかっています。)
 The plane flew over the mountains.(飛行機は山の上を飛びました。)
 She laid the cloth over the table.
 (彼女はテーブルの上に「覆うように」布をかけました。)
 She put her hands over her face.(彼女は手で顔を覆った。)


 「over」と「on」の意味は似ていますが、「on」の「ある面に接して」に対して、「over」には「ある面に接しないで」という意味が含まれています。
 「over」は「〜を覆うように」という意味も現れますが、その意味では「on」の「ある面に接して」という意味に近いように思われます。しかし「〜を覆うように」という意味は、「over」だけにしかありません。


 「under」には「〜の下に(真下に)」や「ふもとに」という意味がありますので、たとえば「テーブルの下に何かがある」という場合に使うことができます。
 
 A dog was sleeping under the table.(犬がテーブルの下で寝ていました。)
 We were drinking under the cherry blossoms.
 (私達は桜の下で飲んでいました。)
 [cherry blossoms = 桜の花(a cherry tree = 桜の木)]


 「〜の下に」という意味から次のようにも使われます。
 
 He wore a shirt under his jacket.(彼はジャケットの下にシャツを着た。)
 [wore(過)− wear(現)− worn(過分) = 着る]






「above」と「below」(場所の前置詞その4)

   「above」には、離れて「より上に」や「真上に」という意味があります。「below」には、「より下に」や「真下に」という意味があります。
 次は「above」の例です。

 The plane flew above the clouds.(飛行機は雲よりもずっと上を飛んだ。)
 The picture is above the fireplace.
 (その写真は暖炉の上にかかっています。)


 「above」には「over」の「真上に」という意味に対して、「真上も含めてもっと広く上の方」という意味があります。
 しかし「over」の「覆う」の意味はありません。


 次は「below」の例です。
 
 The sun sank below the horizon.(太陽は地平線の下に沈んだ。)
 [sank(過)− sink(現)− sunk(過分) = 沈む;下がる]
 The fireplace is below the picture.(写真の下に暖炉があります。)


 「below」には「under」の「真下に」という意味に対して、「真下も含めてもっと広く下の方」という意味があります。


 場所を表す前置詞について、図にすると次のようになります。
 




 on = 接した状態
 
 over = 真上に(接しない)
    = 覆って(接する)
 
 under = 真下に(接しないが時に接する)
 
 above = 〜よりも上に(接しない)
 
 below = 〜よりも下に(接しない)


 他に「beneath」にも「below」や「under」と同じ意味がありますが、文語的になります。




レッスンの確認問題
 このレッスンにおいて、確認をするための問題です。余裕がありましたら、チェックしてみてください。


場所の前置詞の使い方について(その1)
問題数:8問



場所の前置詞の使い方について(その2)
問題数:4問


 





ワンランク上の練習問題
 記述式の練習問題です。半角英数字で解答してください。


前置詞 in, at,on について
問題数:5問



前置詞 over, under, below, above について
問題数:5問


 



今日のレッスンはこれで終わりです。
お疲れ様でした。












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